地域医療・在宅医療
ある家庭医のつぶやき

 
 私の長男は、脳性麻痺にて、左手1本での生活です。私の医師としての人生を決定したのは、長男です。障害を持った長男とともに生きて行くことが、医師として生きていくことと同じ事なのです。長男は、左手1本で、車椅子にのり、どこへでも出かけて行きます。京都では、MKタクシーを予約して、ひとりで近鉄電車で、田原本から京都まで行き、予約したタクシーで、必要なところへ行きます。しかし、小さい時には、喘息様気管支炎、急性胃腸炎等、父が医師であることの恩恵を受けました。診察・治療に医院を受診する必要は無かったのですから。ただ、私は小児科ではなく、専門の信頼出来る小児科受診は多々ありました。また、治らない時、不思議とその小児科の先生を受診したその日から軽快していきました。 
 昭和54年9月に、学生時代をすごした田原本で開業しました。長男との、人生を歩むためにです。開業当初より、在宅療養が必要な障害を持った子供達の診療には、躊躇することなく往診しました。そして、その基本体制の上に、現在の在宅医療・在宅ケアーがあります。必要な往診{緊急・急性疾患への対応}・訪問診療{計画的な在宅管理の訪問}は、必要な時に適時、早朝・午後・夜間行います。しかし、医師も人間であり、24時間常に対応することは困難です。かかりつけ医の定義として、いつでも診察することが挙げられています。でも、風邪や、外傷や、急性胃腸炎の時、全ての診察の既往がある患者さんに対して、その義務を果たすことは不可能ですし、かかりつけ医の責任とは少し異なるものと考えます。 
 今、私がかかりつけ医として責任が果たせるのは、◆在宅ケアーにおける、医師在宅か、医師が、奈良県内、近距離にいるときの対応と、在宅死を基本的要求とする在宅患者さんの24時間対応です。在宅死希望に対しての対応としては、時間外においてはポケットベル対応となります。予測出来る場合、一度危険な病状を経過した場合です。このポケットベル対応は、夜間も可能です。◆本院における一般的夜間・時間外の対応は、留守番電話となります。従って、特に真夜中は、対応出来ません。どうしても必要な場合は家族が来院して、「たたき起こして下さい」。10分ぐらいインターホンを鳴らすと起きるようです。基本的には、社会的医療資源としての救急体制を利用して下さい。◆時間外・夜間における救急体制としては、医師が在宅し対応可能であれば、対応努力!!すると言うことです。 
 

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